今年は以前から気になっていたことに「自作キーボード」に挑戦をしました
TwitterやMaker Faire Tokyoでもちょいちょい見かけ、やってみたいなぁーと思いつつ放置をしていました(ぶっちゃ高い買い物だから敬遠してた)
仕事をする上で新しいキーボードが必要となり、「せっかくだからオリジナリティあふれるものを使いたい」といううことで作ってみました
この記事では自分がつまづいたところをまとめつつ、これから自作キーボードを始める人の参考になればと思いまとめていきます
自作キーボードの世界
冒頭にMaker FaireやTwitterにパソコンのキーボードを作っていると書きました
Twitterにて検索するとたくさんのオリジナリティあふれるキーボードがでてきます
ぜひTwitterで#自作キーボードやInstagramで#自作キーボードと調べてみてください
いろんなキーボードの世界をみることができます
自作キーボードの世界は楽しいですが、お金がかなりかかります
こだわればこだわるほどめちゃくちゃ高くなります
これが自作キーボード沼というやつです
後に私が自作キーボードにかけた金額を書きますが、東プレのREALFORCEやPFUのHHKBとほぼ同等の金額でした
すべての部品を合計して気づきました
それでも自作キーボードが作りたい
一般常識がある人?REALFORCEやHHKBを購入すると思います
それでも私が自作キーボードを作りたいと思ったのは、「オリジナルなキーボードを職場で使いたい!」でした
めっちゃ目立つし、キーボードの自作が面白そうだと思ったからです
実際に作ってみた
部品集め
部品集めにはKBD FansさんとAliExpressさんで集めました
KBD Fansは自作キーボードのキットや部品を販売しているサイトです

AliExpressは中国のAmazonのようなサイトです
そしてキーボードを作るには6つのものが必要です
それぞれにこだわりポイントがあり、こだわればこだわるほどお金を積む必要があるので注意してください
- Keybord pcb キーボードの基板 いろんないろんなレイアウトがある -
- Key switch 文字を打つときに必要なやつ 色んな種類があり、押し心地や静音性が違う -
- Keyboard Stabilizer スペースやShiftといったキーキャップが大きいところの支え pcbに応じて種類がある Plateとセットで購入したほうが良いです Plateではまるものとはまらないスタビライザーがある -
- Plate キースイッチの隙間をうめるやつ アルミやカーボンなどいろんな種類もあります キーボードのレイアウトに応じて種類あるので注意 -
- Case キーボードの外装 アルミニウムやプラスチック、木材など色んな素材がある -
- Key caps 文字やスペースが印字されてるやつ ここで個性がでるといっても過言ではない かわいいものからかっこいいものまでいろいろある(こだわるとすっごい高くなる)
購入
部品を集めるのに私が一番こだわったのは見た目です
見た目にかなーりお金を使った気がします
また、職場で使うのでタイピング音もなるべく静かなものを選びました
- Keybord pcb DZ60RGB-ANSI Mechanical keyboard PCB https://kbdfans.com/products/dz60rgb-ansi-mechanical-keyboard-pcb $55.00 コンパクト(60%)なキーボード、はんだ付けなし、ANSIレイアウト(キーキャップがANSI必須のため)の3つで選びました注意なのが60%キーボードは主にカーソル無しとカーソル有のキーボードがあります 今回選択したのはカーソル無しのものです -
- Key switch Cherry MX RGB Silent Pink linear (10pcs) https://kbdfans.com/products/cherry-mx-rgb-silent-pink-10pcs $7.50 * 7個 軽いキータッチと職場で使うので静音性が高いものということでこれを選択しました Gateronなどいろんなメーカーのキースイッチがあるが、本家のものにしました 10ピースだけだと足りないので70ピース購入しました -
- Keyboard Stabilizer Transparent PCB stabilizers 2U 6.25U 7U https://kbdfans.com/products/transparent-pcb-stabilizers-27 $5.90 KDBFansで安いを購入しましたが、上記のスタビライザーの説明でも記述したとおりPlateと同じところで買うべきでした Plateと合わなくてヤスリで削って対応しました -
- Plate Aluminum Brush Finish ANSI Anodized Positioning Board Plate Plate-mounted Stabilizers For GH60 PCB GK61 Hot Swap PCB Color: Titanium Gray https://www.aliexpress.com/item/32957918849.html?spm=a2g0s.9042311.0.0.22c44c4d4sQjYZ $16.0 キーキャプとケースに合うプレートどれかなーと思っていろいろ探した結果、グレーが合いそうだったのでこれにしました -
- Case 60% WOOD CASE FOR DZ60 GH60 https://kbdfans.com/products/60-keyboard-wood-case $49.00 木材のケースはぬくもりを感じそうということで選びました また、キーキャップとあいそうなのでこれにしました -
- Key caps Enjoypbt Photoshop dye-sub keycaps set https://kbdfans.com/products/enjoypbt-photoshop-dye-sub-keycaps-set $89.00 とてもほしいと思ったやつ windowsキーが昔のやつでよい & キーキャップに印字されているPhotoshopのショートカットキーの絵がかわいいで選定 今回の部品でこれが一番高い
これらを合計すると日本円で大体 \30,000 程度になりました
めっちゃ高価なキーボードになりました
組み立て
注文して2週間程度で到着しました
中身を開くと画像のよおり少しダンボールがベコベコです(中身の破損はありませんでしたが)
最初にPCBにスタビライザーをつけます
特に難しいことはありませんでした
つぎにPlateをつけましたが上記で書いたとおりPlateとスタビライザーを別々に購入したためPlateがはまらない事案が発生しました
そのため、スタビライザーをヤスリで削ることで対応しました
そしてスイッチをはめていって少しキーボードらしくなりました
はんだ付けしないで作れるのホント楽です
Caseの中に基板を入れ、Key Capをはめていきます
結構楽しい
すべてのKey Capをはめるとキーボードになります
Key Capに印字されているAdobeショートカットがいい感じにかわいいです
またWindowsキーも昔な感じで良いです
ファームを書き込む & 設定
とりあえずこれでキーボードは完成し、パソコンと繋げば文字を打つことができます
しかし、予めOSの設定やキーボードのソフトウェア側でいろいろと設定しなければ正しくキー入力することができません
OS側で英字配列キーボードを設定する
今までJISキーボードを使っていた人はOSにてUSキーボードに変更する必要があります
次に示すキーボードのファームを書き変える設定があるのですが、思い通りのキー入力にならず、なぜだろうなぁと思ったらこれをしていなかったためでした(この原因解明まで一時間程度かかりました)
Windows10なら設定から「時刻と言語 -> 左メニューの地域と言語 -> 優先する言語日本語 -> オプション -> ハードウエア キーボアードレイアウトからレイアウトを変更 -> 英字キーボードを選択 -> 今すぐ再起動」でUSキーボードになります

Macの場合は自動で認識してくれるので上記のような細々な設定は必要あません
大変便利で良い
キーボードにファームウェアを書き込む
今回購入したPCBのサイトに記載されていますが、分かりづらいため私がやった方法を記載しておきます
※ 対象はWindows10です Macはやったことがないのでわかりません
はじめにキーボードをパソコンから切断します
そしてEscキーを押しながらキーボードをパソコンと接続します
これでキーボードは書き込みモードになります
zadig-2.3を用いてDriverを書き換えます
下記からダウンロードして起動します
上部タブバーのOptions を選択し、“List All Devices”を選択します
選択をするとUSBで接続されているすべてのデバイスが表示されます
”STM32 BOOTLOADER” を選択後、書き換えるドライバが WinUSB になっていることを確認し、Reinstall Driver をクリックします
これでDriverの書き換えが完了です
次にQMK Configurator (https://config.qmk.fm/#/) というサイトに行き、キーマップを作成します
作成後、FIRMWARE をクリックしてbin ファイルをダウンロードします
このbinファイルがキーマップの情報となっています
つぎに qmk_toolbox をダウンロードします
このアプリでキーボードにキーマップ情報をキーボードに焼きます
現在(2019/08/25)は、0.0.11が最新でした
起動すると以下のアプリが立ち上がるため、Openを選択して先程ダウンロードしたbinファイルを読み込ませます
そしてFlashを押すとキーボードにキーマップ情報が書き込まれます
これで完了です
KBDFansでも方法がかいてありますので参考にしてみてください
また私が設定したキーマップをGitHubにあげているため、よろいしれけばダウンロードしていれてみてください
キーレイアウトは以下画像のようにキーボードの印字と同じようにしています
デフォルト
右Windowキーを押すことでFnキーとなり、カーソルキーが押せるようになります
右Windowキーの右にあるキーを押すことでキーボードの発光を変えています
右Windowキー + Spaceキー を押すことでMacのキー配列になります
解除したい場合は右Windowキー + 右Windowキーの右にあるキー でデフォルトに戻ります
使ってみて
はじめはUSキーボードになれずに手こずりましたが、つかってみると確かにJISよりも良いと感じます
FキーとJキーがスペースの上に均等の位置にありますし、括弧がすぐにだせたりと、なかなよいです
しかも誰も使ってないのでちょっとだけ優越感があります
一方ネックな点として、60%という特殊キー配列なので普段使用している人使えないません
そのため、何かを教えていただくときに「お前のキーボードおかしくね!?」と言われます(実際いわれた)
まぁ誰持っていないオリジナルのキーボードは所有欲がありますし、なによりタイピングしていて楽しいです
以上初めて自作キーボードを作ってみたレポートでした